乾燥肌とは
乾燥肌とは、皮膚の水分や皮脂が不足し、表面がカサカサした状態です。医学的には「皮脂欠乏症」と呼ばれることもあります。 健康な皮膚には、細菌、アレルゲン、摩擦などの刺激から体を守るバリア機能があります。皮膚が乾燥すると、このバリア機能が低下し、わずかな刺激でもかゆみや赤みが起こりやすくなります。かいて皮膚が傷つくと、さらに刺激を受けやすくなるという悪循環に陥ることもあります。 特に赤ちゃんや乳幼児は、皮脂の分泌量や皮膚の水分を保つ機能が十分に発達していません。園児や小学生でも、冬の乾燥、夏の汗、プール、衣類の摩擦、洗いすぎなどによって症状が現れます。 乾燥だけに見えても、アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、感染症などが隠れている場合があります。保湿を続けても改善しないときや、赤み・かゆみを伴うときは、自己判断で経過を見続けず小児科へご相談ください。
CONSULTATION
このような場合はご相談ください
- 赤ちゃんや子どもの肌がカサカサし、粉をふいている
- かゆがって肌をかきむしり、眠りにくそうにしている
- 保湿剤を使用しても、乾燥や赤みが繰り返される
- ひび割れ、出血、ジュクジュクした部分がある
- 乾燥肌なのかアトピー性皮膚炎なのか判断できない
症状
子どもの肌がカサカサして粉をふく
乾燥肌では、皮膚の表面が白っぽくなり、細かな粉をふいたように見えることがあります。触るとザラザラしており、すね、太もも、腕、頬、背中、おなかなどに現れやすいのが特徴です。 乾燥が進むと皮膚が硬くなったり、細かなひび割れができたりすることもあります。赤ちゃんでは、頬や口の周りがカサつくことも少なくありません。
乾燥によるかゆみでかきむしる
皮膚のバリア機能が低下すると、衣類の摩擦や温度変化などの刺激でもかゆみを感じやすくなります。入浴後や布団に入って体が温まったときに、かゆみが強くなることもあります。 小さなお子さまは、かゆみを言葉でうまく伝えられません。肌を衣類や寝具にこすりつける、機嫌が悪い、夜中に何度も起きるといった様子が、かゆみのサインとなる場合があります。
赤み・湿疹・ひび割れが現れる
乾燥した皮膚を繰り返しかくと炎症が起こり、赤いぶつぶつや湿疹が現れることがあります。強くかきむしると、傷、出血、かさぶたができ、細菌が入り込んで感染につながる場合もあります。 黄色いかさぶた、膿、ジュクジュクした液、急に広がる赤みなどがある場合は、単純な乾燥肌ではない可能性があるため、早めの受診が必要です。
原因
子どもの皮膚は薄くバリア機能が未熟
赤ちゃんや乳幼児の皮膚は大人より薄く、皮脂の分泌や水分を保つ機能も十分ではありません。皮膚から水分が逃げやすいため、もともと乾燥しやすい特徴があります。 皮膚のバリア機能には個人差があり、ご家族にアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患がある場合は、乾燥や湿疹を繰り返しやすいこともあります。
気温・湿度や生活環境による影響v
秋から冬にかけては、空気の乾燥や暖房の使用によって皮膚の水分が失われやすくなります。一方、夏でもエアコン、汗、紫外線、プールの塩素などが刺激となり、肌が乾燥することがあります。 汗をかいたままにすることや、衣類・おむつによる蒸れや摩擦も、乾燥やかゆみを悪化させる要因です。
洗いすぎや肌に合わないスキンケア用品
熱いお湯への長時間の入浴、タオルやスポンジで強くこする洗い方、洗浄力の強い石けんの使用は、皮膚に必要な皮脂まで落とす原因になります。 香料などを含むスキンケア用品が刺激になることもあります。ただし、原因は一人ひとり異なるため、特定の商品を自己判断で中止・変更するのではなく、症状に応じて医師へご相談ください。
日常生活での注意点
やさしく洗い、入浴後は早めに保湿する
お湯は熱くしすぎず、石けんや洗浄料はよく泡立て、手でなでるように洗います。洗浄成分が残らないようにすすぎ、タオルでこすらず押さえるように水分を拭き取りましょう。 入浴後は皮膚の水分が失われる前に、早めに保湿剤を塗ります。乾燥しやすい時期は、朝の着替え時などにも塗るとよい場合があります。
保湿剤はこすらず十分な量を塗る
保湿剤は、乾燥している部分だけでなく、その周囲も含めてやさしく広げます。塗った後の皮膚がしっとりし、ティッシュが軽く付く程度が量の目安の一つです。 適切な種類や量、回数は、皮膚の状態や季節によって異なります。しみる、赤くなる、かゆみが強くなる場合は使用を中止し、医師へご相談ください。
爪・衣類・室内環境を整える
かき傷を防ぐため、爪は短く滑らかに整えます。衣類は肌触りがよく、汗を吸いやすい素材を選び、汗をかいたときは着替えやシャワーで清潔を保ちましょう。 乾燥肌だけであれば、基本的に保育園・幼稚園・学校を休む必要はありません。ただし、ジュクジュクした傷や感染が疑われる場合は、登園・登校について医師に確認してください。
治療方法
皮膚の状態と症状の経過を確認します
診察では、乾燥している部位、赤みやかゆみの程度、症状が始まった時期、季節との関係、家庭で使用している保湿剤や洗浄料などを確認します。 必要に応じて、アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、とびひ、真菌感染症など、乾燥肌以外の病気がないかを見極めます。検査が必要かどうかは、診察所見や経過を踏まえて判断します。
お子さまに合った保湿剤を検討します
乾燥肌の治療では、皮膚の水分を保ち、バリア機能を補うための保湿が基本です。保湿剤には軟膏、クリーム、ローションなどがあり、乾燥の程度、塗る部位、季節、使いやすさに応じて選択します。 処方された保湿剤は、医師から説明された量や回数を守って使用してください。塗る量が少なすぎたり、症状が落ち着いてすぐにやめたりすると、乾燥を繰り返すことがあります。
湿疹や感染を伴う場合は必要な治療を行います
赤みやかゆみを伴う湿疹がある場合は、保湿だけでは炎症が十分に治まらず、症状に応じた外用薬が検討されます。かき壊しから細菌感染を起こしている場合は、感染に対する治療が必要になることもあります。 複数の塗り薬が処方された場合は、塗る場所・量・順番を確認しましょう。専門的な検査や治療が必要と判断した場合には、適切な医療機関への紹介を検討します。
受診の目安
ご家庭で少し様子を見てもよいケース
軽いカサつきだけで、赤みや強いかゆみがなく、お子さまが普段どおり元気に過ごしている場合は、やさしい洗浄と十分な保湿を行いながら経過を見てもよいでしょう。 ただし、数日から1週間程度ケアを続けても改善しない場合や、乾燥を繰り返す場合は、小児科へご相談ください。
早めに小児科へ相談した方がよいケース
強いかゆみで眠れない、広い範囲に赤みや湿疹がある、皮膚がひび割れて出血している、市販の保湿剤を使用しても改善しない場合は、早めの受診をおすすめします。 黄色いかさぶた、膿、ジュクジュクした液、皮膚の腫れや痛み、発熱が見られる場合は、感染症の可能性もあるため速やかに受診してください。ぐったりしている、顔や唇が急に腫れる、呼吸が苦しそうなどの症状がある場合は、夜間・休日の救急相談や救急受診も検討しましょう。
豊明市・周辺地域で子どもの乾燥肌にお悩みの方へ
愛知県豊明市栄町のおおはしこどもクリニックでは、赤ちゃん、乳幼児、園児、小学生など、お子さまの年齢や皮膚の状態に合わせて診察し、治療方針やスキンケア方法を検討します。前後駅・中京競馬場前駅周辺にお住まいで、「乾燥肌は何科を受診すればよいか」と迷われている場合も、小児科へご相談ください。 豊明市をはじめ、名古屋市緑区・大府市・刈谷市・東郷町など周辺地域にお住まいの保護者の方も、気になる症状があれば一人で抱え込まずにご相談ください。軽い乾燥に見えても、皮膚の変化や経過を確認することが大切です。
子どもの乾燥肌は小児科に相談してもよいですか?
はい、ご相談いただけます。小児科では乾燥の程度や湿疹の有無、かゆみ、感染の兆候などを確認します。保湿しても改善しない場合や、アトピー性皮膚炎との違いがわからない場合もご相談ください。
乾燥肌で保育園や学校を休む必要はありますか?
乾燥肌そのものは人にうつらないため、お子さまが元気であれば通常は休む必要はありません。ただし、発熱がある場合や、ジュクジュクした傷から感染症が疑われる場合は受診し、登園・登校について医師へ確認しましょう。
保湿剤は1日に何回塗ればよいですか?
一般的には入浴後を中心に、乾燥の程度に応じて塗ります。朝の着替え時など、1日複数回の使用が適する場合もあります。処方薬については、医師から説明された回数と量を守ってください。
家庭ではどのようなケアをすればよいですか?
熱いお湯や長風呂、皮膚を強くこする洗い方を避け、入浴後に早めに保湿することが基本です。爪を短く整え、肌に触れる衣類や室内の乾燥にも注意しましょう。
保湿しても乾燥肌を繰り返すのはなぜですか?
子どもの皮膚の未熟さ、季節、汗、摩擦、洗いすぎなど、複数の要因が関係します。また、湿疹やアトピー性皮膚炎などが隠れていることもあります。繰り返す場合は、保湿剤の種類・量・塗り方を含めて診察で確認することが大切です。

